2016年5月に登場した仮想通貨「LISK(リスク)」。
coincheckでの取り扱いスタートを前に、LISKとは何かを簡単にまとめました。
目次
(1)Liskの概要
(2)Liskの特徴
▼言語にJavaScriptを使用
▼サイドチェーンの使用
▼承認システムのカスタマイズが可能
(3)まとめ
(1)Liskの概要
Lisk(リスク)とは、分散型アプリケーションプラットフォームです。
プラットフォーム名を「Lisk」、プラットフォーム内の通貨名を「LISK」といいます。
coincheckでは、7月11日より仮想通貨「LISK」の取り扱いをスタートします!
分散型アプリケーションとは、1つ以上のローカルまたはリモートのクライアントが、ネットワークで接続された複数のマシン上の1つ以上のサーバと通信するアプリケーションです。
「Decentralized Applications」、略して「DApps(ディー・アップス)」と呼びます。
どの場所からでも業務処理が可能で、仮想通貨でいうとEthereumと似た仕組みです。
通貨の単位は「LSK」で、総発行枚数は無限(インフレ通貨)。
JavaScriptという言語を使用しています。
ブロックチェーンの承認システムはDPoS(Delegated Proof on Stake)。
DPoSは間接民主制のようなシステムです。
LiskのDApps開発者はdelegate(取引の承認者)を選びます。
承認者には取引手数料に加え、新規に発行される仮想通貨(LISK)が報酬として与えられます。
取引を承認することをマイニング(採掘)といいますが、Liskではフォージング(鋳造)と呼びます。
1年目は5LISK/ブロック、2年目は4LISK/ブロック、・・・と1年に1LISK/ブロックずつ減少し、5年目以降は1LISK/ブロックが報酬となります。
LiskのDPoSについての詳しい情報はこちら >> LiskのDPOSとBitSharesのDPOSの違い
LiskのDAppsで立ち上げるブロックチェーンは「プライベートチェーン」と呼ばれ、
承認システムは開発者のニーズに合わせカスタマイズすることもできます。
(2)Liskの特徴
Liskには大きく3つの特徴があります。
▼言語にJavaScriptを使用
Liskではスマートコントラクト(契約情報)の記述言語に、web技術でメジャーな「Javascript」を採用しています。
コアな部分からDAppsまで一貫してJavascriptを採用することで、webエンジニアにとっては開発に参入しやすいのが大きな特徴です。
Javascriptの詳しい説明はこちら >> Javascript(wikipedeia)
▼サイドチェーンの使用
Liskはアプリケーションの基盤にサイドチェーンを使用しています。
サイドチェーンとは、複数のブロックチェーンの間で仮想通貨のやり取りを行い、様々な機能を実装しようとする技術・プロジェクトのこと。
サイドチェーンの詳しい情報はこちら >> サイドチェーンとは
サイドチェーンは、メインのブロックチェーンのスマートコントラクトのコードを書くのではなく、それぞれのDAppsにひとつずつブロックチェーンを用意し、その上にコードを書いて動作させるようになります。
メインチェーンに書かれるのは、サイドチェーンへのリンクというようなイメージです。
サイドチェーンのメリットは、性能・処理能力の向上です。
すべてのプログラムを一つだけのブロックチェーンだけで動かすよりも、複数のブロックチェーンを使って別々に動かすほうが処理能力は高くなります。
メインのブロックチェーンに載る情報が少なくなるので、メインチェーンの処理能力向上にもつながります。
また、DAppsに重大なバグが見つかったとしても、各DApps開発者がバグが生じる前の正常な状態に戻すことができるという柔軟性もメリットの一つです。
▼承認システムのカスタマイズが可能
Liskは、ユーザーがメインのブロックチェーンにスマートコントラクトコードを書くのではなく、それぞれのDAppsでブロックチェーンを立ち上げ、そこにコードを書き込みます。
LiskのDAppsで立ち上げたブロックチェーンの承認システムは開発者が自由にカスタマイズでき、承認者の人数を減らすことはもちろん、ビットコインの承認システムであるプルーフ・オブ・ワーク(proof of work/PoW)や、その代替となるプルーフ・オブ・ステーク(Proof of Stake/PoS)への変更なども可能です。
(3)まとめ
分散型アプリケーションプラットフォームは、すでにEthereumが先行しています。
後発となるLiskは、サイドチェーンによる承認スピードの早さはもちろん、
より多くの人が利用できるよう、承認システムのカスタマイズや人気の言語を使用するなどの工夫がされています。
エンドユーザーへのサービスが充実していれば、新規ユーザーの獲得にもつながります。
Liskは仮想通貨業界がより活性化されるためのトリガーになるかもしれませんね。
Lisk公式サイト
coincheck ビットコイン取引所