ビットコインは普及するか?通貨の価値から考える

海外に比べ仮想通貨の普及が進んでいないと言われる日本。
それでも近年、法整備も勧められ、銀行などの金融機関がブロックチェーン技術の実験を始めるなど、随分と浸透してきたように感じられます。
参考:仮想通貨rippleの技術を活用
というわけで、本日のビットコインカフェはビットコインの普及について。
国の抱える借金と、わたしたちが持っているお金から、仮想通貨の価値を考えます。
 

■あなたの持っているお金は信用できる?

国の借金が1000兆円、この金額を聞いたときに、この金額のすごさを実感できるという方をお目にかかったことがありません。政府の借金は、リーマンショック以降、天文学的な数字になっています。
私たちが使うお金は、借金を抱え込んでいる政府が中央銀行から発行をしています。
さて、みなさん、借金漬けの政府のお金、信用しますか?
 

■お金の仕組みと歴史

モノやサービスとの交換に必要なもの、それがお金です。
しかし、そのお金を全く知らない人が提供しているとしたら、そのお金を信用をできますか?
どこの馬の骨かわからない人が発行したお金を信用する人は決していませんよね。
少なくても、政府や公共の機関が発行した通貨やお金でなければ、誰も信用をしてくれないでしょう。
発行者である国の政府が、借金の多さから潰れてしまったらどうしますか?
日本では、年金制度を信用しない人が多く、年金の支払いが滞ることも多いと聞きます。
アメリカなどは日本や中国に国債という借金を抱えてもらわなければ、国家の運営もままならない状況です。
今のみなさんのお金というのは、国家に信用があるから成立しているものです。
昔は政府の信用ではなく「金本位制度」というものにより世の中のお金の成立がありました。
金本位制度は、お金を金(ゴールド)と交換することを保証する制度です。
つまり、お金は常に金と交換できることが前提となり、それがお金の信用となったのです。
ところが、世界的な不景気の結果、政府がお金の発行量を増やし過ぎてしまいました。
世界中の金をかき集めても、世の中の全発行の通貨と金を交換することができなくなるというニクソンショック(ドルショック)事件により、金と現金を交換する制度は崩壊。
政府の信用によって現金を発行するという現在の制度になった背景には、
こういった歴史があったのです。
現在の政府を信用できるか、といえば、信用できないと思う人が多いのではないでしょうか。
借金が1000兆円あって、毎年の国家予算は70兆円。
年収500万の人が3000万円の住宅ローンを組む場合、年収の6倍です。
15倍の借金をもつ政府のお金を信用するというのは、なかなか難しいと思います。
 

▼通貨不安は仮想通貨ブームにつながる

もし、自分が太平洋戦争の時代に生きていて、日本が第二次世界大戦に参戦して、その結果を知っているとすれば、あなたはその当時の財産を日本円で持ちますか?
日本は戦後、連合国というよりもアメリカに占領をされました。
円というお金は存在しても、その価値は暴落しているということは想像に難くはありません。
それならば、戦争が始まる前に日本円をUSDに交換し、戦後また円に戻せば、あなたはかんたんに大金持ちになれますよね。
戦争などの理由で国が立ち行かなくなると、お金の価値は政府の信用で成り立っているのですから、その価値はお金ではなく紙切れになってしまいます。
かといって、金(ゴールド)は世界共通の価値を持ってはいるものの、世界の全通貨に対応するほどの埋蔵量や在庫がありません。
世界の人たちが一斉に自分のもっている現金をゴールドに換金をすると、あっという間にゴールドが不足してしまいます。
ゴールドに交換できない人たちは、お金の価値が紙切れになるのをひたすら待つしかありません。
仮想通貨の始まりは、こういった背景がきっかけとなり普及していきました。
「ゴールドに変わる、普遍的な価値を持つものを作ろう」
その走りとなるのがビットコインです。
今の政府の借金の多さは危険、でもゴールドに交換しようと思っても量が足りない。
ゴールドに変わるような、世界共通の価値をもったもの。
それが、政府の制約に縛られない「仮想通貨」です。
国の法定通貨の価値が失われた時、お金の代わりとなるものが必要です。
世界各国の法定通貨を所持しても、その国が信用を失えば、お金も価値を失います。
仮想通貨には、価値を失うというリスクを回避できるという側面があるということですね。
これからの日本に絶対的な信用をするのが不安。
そういった方は、仮想通貨を所持してみるのもいいかもしれません。
 
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