2016年2月、国内メガバンク最大手である三菱東京UFJ銀行が、独自の仮想通貨発行に向けて準備をしていることが報じられました。
コインの名称は三菱UFJファイナンシャルグループ(MUFG)から「MUFGコイン」。
参考:三菱東京UFJ銀行が「MUFGコイン」の実験開始
最近はビットコイン以外にも、こういった様々な仮想通貨が登場しています。
仮想通貨は「管理者がいない」ことが特徴とされていますが、これからの日本に限っていうと、多少趣が異なるものが登場しそうです。
と、いうわけで、「MUFGコイン」についてをご紹介します。
MUFGコインの目的とは?
専門家によると、今回の実証実験の目的はそこではなく、
「銀行内部のシステム構成の効率化」といわれています。
銀行は、銀行を通るすべての金融取引のデータを巨大なシステムで管理しています。
このシステムの維持費や改修費は相当な額に及ぶため、Fintech技術を活用し、コスト削減を目的としているようです。
具体的には、MUFGコインを複数の小型コンピュータのネットワーク上に、改ざんされる危険性の少ない「取引記録の台帳」を安く構築できるブロックチェーン(分散型台帳)を構築し、大型の管理コンピュータを不要とする節約が可能とするといったところでしょうか。
このような仮想通貨の導入は、特に国内支店と海外支店間の送金手続きに効果があります。
セキュリティ上、送金手続きは強固な管理技術を必要とするため、この両者をブロックチェーンを介することによって管理コストの節約が可能にするのですね。
MUFGコインの活用
順序としては、そのコスト削減が実現してから、MUFG以外の地銀や金融取引システムを必要とするビジネスモデルの会社にMUFGコインを利用した管理システムを販売し(MUFGからの販売になるのか、管理システムの受注会社になるのかはわかりませんが)、その動きを通じてMUFGコインの市場への浸透が図られていると考えられています。
その段階が終えると、いよいよMUFGコイン単体での導入になるのではないでしょうか。
他の金融機関の動きは?
ちなみに、みずほ銀行も同様の仮想通貨発行が予想されているほか、フィリピンの都市銀行ではMUFGコインに先回りした銀行発の仮想通貨導入が予測されています。
今後は金融業界が主体を持つ仮想通貨発展の動きが本格化していくのかもしれません。
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