【ビットコインは影響しているか?】インターネット接続遮断による損害は年間24億ドル

今や我々の生活に欠かせない存在であるインターネット。
世界各国の政府が「インターネット接続遮断」を実行することがあるということをご存知ですか?
インターネット接続遮断による去年の損害総額は、24億ドルにものぼると推定されています。
ビットコインを始めとする仮想通貨の取引には、ネットワーク環境が必須。
なぜインターネット接続遮断が起きるのか、その背景を考えます。

▼なぜインターネット接続遮断が起きるのか

インターネット接続の遮断は、法と秩序を守るために一時的に行われるものです。
政府が公表しているインターネット遮断の理由には、
「国家安全を脅かすため」、「法と秩序を保守するため」、「テロ対策のため」などが挙げられます。
そして、インターネット遮断が起こるのは、独裁国家に限ったことではありません。
実際、インターネット接続の遮断が最も起こるのは、民主主義国家であるインドであると言われています(22回の遮断)。
国連人権理事会が2016年6月に決定した決議では、
オンライン検閲やインターネット上で限定された情報のみを公開することを非難していましたが、
インターネット遮断事態には直接関係がないという理由で、政府による接続遮断行為は今まで国民に重視されてきませんでした。

▼接続遮断による損害

Brookings研究所による研究結果によると、短期のインターネット接続遮断による損害は、経済的損害だけでも24億ドルと言われています。
これに投資者、税金、消費者の信頼の損減も含めて計算すると、より膨大な損害が生じていることになります。
デジタル経済が大きく進歩する今、インターネットの接続遮断によって失われる利益は年々増えていくことが予想されます。

▼ビットコインへの影響

現時点では、ビットコインを始めとする仮想通貨が接続遮断の原因になるほど危険視はされていません。
しかし、何らかの事情で接続が遮断されてしまうと、仮想通貨の取引はできなくなってしまいます。
仮想通貨とネットワーク環境は切り離すことはできません。
ネットワークへの攻撃などで取引に遅延が発生したり、Ethereumのようにハードフォークを実行するなど、
ネットワークの環境が仮想通貨に与える影響は膨大なものです。
仮想通貨の取引がさらに普及していけば、インターネット接続遮断による損害が出ることはもちろん、
仮想通貨が接続遮断の原因となる可能性も出てくるかもしれません。
参考: Internet Shutdowns Cost $2.4 Bln A Year. How They Impact Bitcoin?