【Ethereumでネットワークフォーク】GethとParityのネットワークが分割

eth
先日ハードフォークが行われたばかりのEthereumですが、
日本時間の2016/11/24(木)23時頃、Ethereumでネットワークのフォークが発生しました。

▼概要

Gethのジャーナリングメカニズムでエラーが発生し、ブロック#2686351(11月24-2016 14:12:07 UTC)でネットワークフォークが発生しました。
Geth1.4.19および1.5.2のコンセンサスバグが原因です。
フォーク解決のため、新しいGeth(1.5.3)のリリースがされました。

▼コンセンサスバグの詳細、フォークの原因

空のアカウントを削除したトランザクションのGasが不足した際に、
Gethのデータ置き換え機能が、アカウントの削除を元に戻さなかったことが原因とされています。
Ethereumネットワークの主な実装クライアントである「Geth」と「Parity」が同期しておらず、
誤って2つの別々のチェーンが作成されてしまいました。
GethとParity、2つのクライアントのアプローチが異なるため、ネットワークが分割されたと考えられます。

▼フォークへの対応、影響

Parityと同期できるよう、Gethの動作を修正し、新たにGeth1.5.3をリリースしました。
これを受け、Ethereumの取り扱いがある取引所は、新たなGethのリリースまで一時的にEtherumの入出金を停止し、
マイニングを行う際のクライアントをGethからParityに切り替えるなどの対応が推奨されました。
Geth1.5.3リリース後はひとつのチェーンにロールバックし、フォークのブロックを超えてブロックチェーンが更新されます。
 
Ethereum公式:Security alert [11/24/2016]: Consensus bug in geth v1.4.19 and v1.5.2
cointelegraph:Has Ethereum Just Forked by Accident? Some Transactions May Disappear