ビットコインの仕組みシリーズ
ビットコインの仕組みシリーズでは、ビットコインの仕組みを分かりやすく、丁寧に1つずつ解説していきます。
- ビットコインの仕組み1 – 通貨ってナニ?通貨に必要な性質とは?
- ビットコインの仕組み2 – たった1つの良い方法は、Winnyが知っていた。取引の履歴を全員で共有する。
- ビットコインの仕組み3 – 誰がコインを作るのか?新しくコインを生み出す、PoW
- ビットコインの仕組み4 – 二重譲渡を防ぐ、ブロックチェーン
たった1つの良い方法は、Winnyが知っていた。
ウィニー(Winny)の脅威【セコム】
さて、前回通貨の3大機能を実現する為には、さらに細かい沢山の機能を実現しなければならない事を学びました。
では、ビットコインはどのような方法を用いて上記を実現しているのでしょうか?
ここで、前回述べた方法を思いだして下さい。
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絶対に誰にも改変されない、通貨の移動に関する履歴を作る
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新規に発行した全ての通貨を記録する
絶対に誰にも改変されない・・・そんな事が可能なのでしょうか?
しかも、それと同時に、1人の権力者に力を集中しない分散的な仕組みが必要です。
実は、答えは身近なところにありました。
皆さんは、2004年頃に日本中を騒がしたソフトウェア、Winnyの事を覚えていますか?
当時話題になった要因の1つとして、『情報流出』が上げられます。
P2P上で共有してしまった情報は、世界中の誰かが常に持ち続け、共有し続けてしまう為、一度流出してしまうとその回収が極めて困難になるのです。
つまり、誰かが改変しようとしても、それら全てのものを書き換えない限り、絶対に書き換えることが出来ないのです。
photo by mikeyp2000
そう、ビットコインは、P2Pのこの仕組みに着目しました。
全ての取引(お金の移動)の記録を、まるでWinnyに流出させるかのように、全ユーザーのPCで共有し続ければ、驚くことに先程の述べた2つの方法両方を実現したことになるのです。
重要なことなので繰り返し述べます。
ビットコインを所有する全ユーザーのPCで、全ての取引の履歴と、新規に発行された通貨の記録を共有する。これこそがビットコインが生み出した最大のイノベーションなのです。
photo by nyoin
ここまでご理解頂けたでしょうか?
しかし、ここで重要なのは、全員で取引の履歴を共有すると言っても、じゃあ新しいコインは結局誰が作るのか?ということです。
次回は、新しいコインを作る仕組み – プルーフオブワークについて解説致します。
=> 次回: ビットコインの仕組み3 – 誰がコインを作るのか? 新しくコインを生み出す、プルーフオブワーク
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